高山烏龍茶問答
周囲からの質問、自問自答です。
質問を受けた順ですが随時回答内容の改訂をおこなっています。
お茶生活の参考になれば幸いです。
(下記クリックで該当項目のみ表示,「品質と安全」以下は主に高山烏龍茶が対象)
Q1.茶器はそろえる必要がありますか?
日本茶用の急須(実容量300ccから400cc程度)と煎茶碗(実容量60cc程度)で十分です。
材質は急須、茶碗とも、吸水性のない磁器がお勧めですが、釉薬のかかった陶器でも大丈夫です。
色は白とします。お茶の色がよく分かります。
やや薄口の茶碗の方が、お茶がおいしく感じられます。
Q2.茶葉はどのくらい使えばよいですか?
1グラムで200ccのお茶が出せます。(この200ccは茶葉からお茶を出し切る量です。)
実容量400ccの急須でしたら6グラムで3煎は淹れる事ができます。
むらす時間は1箭目3分、2箭目6分から9分程度、3箭目はそのまま置いて大丈夫です。
台湾の工夫茶セットの急須は150cc程度と小さいため6グラムで10箭ぐらいとなります。
(茶葉が開いてくると大き目の急須よりお湯の入る量に影響があるため。)
小さい急須で何箭も出す場合はむらし時間は大きい急須を使う場合より短くします。
特に1箭目は茶葉が開き切らないうちに出す場合(1分以内)が多いです。
台湾のお茶の検定では茶葉3グラムを150ccのお湯で6分間むらします。
Q3.お湯の温度はどのくらいですか?
書籍によっては、高山烏龍茶は90から95度としていますが、私は沸騰したお湯を使っています。
夏場は特に、衛生上の理由からも、沸騰したお湯がよいと思われます.
Q4.最初のお湯(1煎目)は流す必要がありますか?
不要です。
以前私は1煎目(プレ1箭目というべきかもしれません)は、70cc程度の熱湯で簡単に流していましたが最近は行っていません。
Q5.開封後はどうすればいいですか?
日本茶用の茶缶がお勧めです。 高山烏龍茶50グラムが入るものは、600円前後です。
Q6.台湾での淹れ方はどのようなものですか?
以下の本の108ページから112ページが解りやすいです。
「中国茶と茶館の旅」 平野久美子 布目潮特殊文字 他  発行1996,07 新潮社 ISBN4-10-602047-5
Q7.夜飲むと眠れなくなりませんか?
それぞれの方の、体質によると思われます。
私は全く睡眠に影響はありません。(私の場合は紅茶を午後飲むと、夜眠れなくなります。)
Q8.どのような料理に合いますか?
大体の料理にマッチします。 和菓子との組み合わせもよいです。
Q9.季節による違い(春茶、夏茶、秋茶、冬茶の差)は何ですか?
春茶はさわやか、冬茶には甘味があります。
夏茶、秋茶は渋みが強くなるため茶園によってはブランドとして販売しない場合があります。
Q10. 飲み始めて何か体調に変化はありましたか?
産地、茶園によって影響は異なるようです。
私の場合、八卦茶園の高山烏龍茶を最初に飲んだときは、著しい利尿効果がありました。
飲みなれるにつれ、利尿効果はやや薄れました。
Q11.健康上の効果は?
プラス面の効果がいくつかの書籍で述べられています。
たとえば以下の本の219ページでは10項目がリストされています。
特殊文字
1.抗酸化作用      Antioxidant Effect
2.悪性細胞増殖防止  Antiproliferation Effect
3.抗変異原作用     Antimutagenic Effect
4.抗消炎作用      Antiinflammatory Effect
5.抗アレルギー効果   Antiallergic Effect
6.抗高脂質効果     Antilipidemic Effect
7.抗発癌作用      Anticarcinogenic Effect
8.発癌予防       Cancer Chemoprevention
9.アポトーシス誘導   Apoptosis Induction
10.鎮静作用      Tranquilizing and Sedative Effect
別の本では131から133ページにかけて、やはり10項目をあげていますが、内容はやや異なります。
特殊文字
1.抗酸化作用
2.整腸効果
3.血中脂肪分抑制
4.血圧上昇抑制
5血糖値抑制.
6.抗菌効果
7.虫歯予防
8.抗癌作用
9.放射線および紫外線の影響緩和
10.骨質強化
Q12.1日どのくらい飲んでもよいですか?
八卦茶園の高山烏龍茶(八卦茶と呼んでいます)の乾燥重量12グラムを10年近く飲んでいます。
お茶にして2リッターぐらいです。
ただし同じ高山烏龍茶でも茶園によっては渋みの強いお茶となり量を飲むと気分が悪くなったり、胸焼けがします。
Q13. お茶に関する本でお勧めはありますか?
お勧めの本をリストしました。
台湾の出版物では少々古いのですがこちらはいかがでしょうか?
特殊文字
Q14. 烏龍茶のよしあしはどのようにして判断されるのでしょうか?
台湾のお茶の品評会では以下が審査されます。
お湯を入れる前の茶葉外観、水色、香り、味、お湯を入れた後の茶葉外観 です。
参考文献は度々登場の以下の本です。
特殊文字
上記に含まれるかもしれませんが台湾の友人は回甘
(北京語でフェイカンとりあえず喉からの後味と訳しておきます。)も重要視しています。
Q15. スポーツの後にも合いますか?
合います。実際に試しました。
昂揚した気分がおさまるとともに喉の渇きがとまります。
Q16. 高山烏龍茶の産地は?
地名で有名なところは以下の6箇所です。
ただし高山烏龍茶の定義は1000m以上の茶園でとれたお茶です。
地名が有名になっていないところも多々あります。
説明
Q17. Q16の6箇所の差は何ですか?
判りやすいところでは茶園の高度です。高いところのお茶ほど珍重されます。
大雑把医には、梨山、大禹嶺、翠峰のグループは平均海抜2000mを超えた茶園、
杉林渓 、梅山、阿里山は平均海抜1500m前後の茶園となります。
茶園の高度が高いほど そのお茶は珍重されますが、私が訪問しの茶園の主人は、
「海抜1500mあたりがお茶栽培の経済的限界ではないか」と言っておられました。
Q18.高山烏龍茶は値段が高くはありませんか?
台湾の高山烏龍茶は手摘みで手間がかかり産地も限られています。
さらに輸入関税と輸入消費税がそれぞれ17%と8%課税されます。
これらの理由により小売価格は、ダージリン紅茶のクオリティシーズン並みとなります。
ただし、上質な高山烏龍茶は1日中飲み続けることが可能です。
お茶を飲むにつれ、気持ちは穏やかに落ち着き 良い意味の陶酔感を味わえます。
おまけに二日酔いも肝臓への長期的ダメージもありません。
毎日飲むとしても1日5グラムの茶葉で十分でしょう。
1日あたり150円程度(1グラム当たり30円の場合)の計算になります。
Q19.長時間、急須に入れたお茶は、飲んでも大丈夫ですか?
台湾のお茶の本でも、宵越しのお茶は良くないとされています。
根拠は酸化、腐敗等の発生です。
私が試したとことでは気温が22度を越すと、一晩急須に置きっぱなしにしたお茶は変質しています。
(私の感覚ですのであくまでご参考までに。)
余ったお茶は、マグカップ等に入れ、空気はなるべく少ない状態でラップをかぶせ、
冷めたら冷蔵庫で保管がよいと思います。
(この場合も一晩程度の保管が限度でしょう。) 翌朝まろやかなお茶が楽しめます。
Q20.簡単なお茶の淹れ方を勧められていますが、お茶のよさを引出せているのでしょうか?
簡単なコツはいくつかありますが十分お茶のよさは引出せます。
Q21.水出し(水に茶葉を入れて放置しておく)で香りは出ますか?
試してみましたが高山烏龍茶の芳香はでませんでした。
高山烏龍茶は、熱湯を加えることにより、芳香成分が抽出されると思われます。
Q22.熱湯で淹れたお茶を冷まして冷蔵庫に入れて飲むのはどうですか?
まろやかな喉越しになります。お茶が余ったときなとは良い保存方法かとは思います。
Q23.高山烏龍茶の芳香とおっしゃいますが具体的には何ですか?
先にあげました「中国茶と茶館の旅」では
、具体的な化学成分はリナロール、シスージャスミン、βーヨノンと記しています。
私は 茶葉のもつ芳香成分は、熱湯により抽出、気化して拡散していくと感じています。
その他にお茶の中に残留する香り成分もあります。
Q24.水はお茶の味に関係しますか?
します。
たとえば鉄分が含まれるとお茶の味は劣化します。
Q25.急須、茶碗はお茶の味に関係しますか?
急須は吸水性のない、実容量360ミリリットル程度の磁器が良いと思います。
大きくなりすぎると保温性が落ちます。
茶碗は、白色の磁器で容量が実容量60ミリリットル程度がよいと考えます。
形状はなるべく下部がつぼまっていないものがよいと思います。
理由は香りをとどめるのに有利だからです。
また、口当たりのよい、薄めの茶碗の方がよいと思われます。
Q26.残留農薬関連について教えてください。
まず一般的な話ですが、茶園の高度が高くなるほど農薬使用量は少なくなります。
茶園高度1000m以上の高山烏龍茶は無農薬をうたっているものが多いのです。
(実情は1年中密着していなければ判りませんが。)
2006年に、台湾烏龍茶として輸入されたお茶から、検疫所のモニタリング検査で
ブロモプロピレートという農薬(防ダニ剤)の基準値超過が発見されました。
厚生労働省のHPを見ますと、トン単位の輸入ロットで発見されたものでした。
(高山烏龍茶ではなかったと推定できます。)
これをきっかけとして、台湾烏龍茶として輸入されるお茶に対し、
検査命令(*1)が2006年10月12日に発令されました。
強制検査指令は2010年3月31日に解除されましたが、
引き続き、サンプリング検査(*2)が行われています。
(*1)輸入者が費用負担をして、全ロットでブロモプロピレートが基準値未満であることを検査、証明
(*2)国費で輸入ロットをサンプリングして残留農薬検査を行う。(サンプルは輸入者が無償提供)
Q27. 台湾の烏龍茶といえば 凍頂烏龍茶 が有名だと思うのですが?
凍頂烏龍茶は鹿谷地区凍頂山の茶園のお茶です。(標高は1000メートル未満)
Q17の図の杉林渓のやや北のあたりです。 ひととき日本国内で名前が行き渡りました。
ブラントとして考えると、凍頂烏龍茶は地域ブランド名ですので、
産地の範囲が広い高山烏龍茶の方が普及しています。
Q28. 地産地生の考え方からすると、台湾のお茶を輸入して飲むことはいかがかと思いますが。
日本の茶葉で製造した烏龍茶を試してみましたが、台湾の高山烏龍茶とは全く異なりました。
日本は茶畑の高度、茶木の品種、土壌が台湾とは違いますので仕方のないことだと思います。
台湾産といっても、使う水は各ご家庭の日本の水です。
日本製の急須と茶碗を使い、地元の和菓子と一緒にお茶をいただけば、
日本の文化と融合しているといえると思います。
Q29. 本格的なお茶の淹れ方(工夫茶)を知りたいのですが。
説明
正式なお茶道具の写真です。台湾の友人が婚約者の母親と相談してプレゼントしてくださいました。
それぞれの役割は以下のとおりです。 正式名称は割愛させていただきます。
説明
いくつかの流儀がありますのでポイントのみ記します。
(1)急須にお湯を入れます。 すぐに温まりますので、急須からお碗にお湯を流します。
(2)急須が温まっているうちに 茶葉をへらを使って入れます。 台湾ではひとりあたり2グラム見当です。
へらのひとすくいは6グラム程度ですので、6人の場合は2すくいです。
(3)洗茶用の熱湯を急須に適量注ぎます。
(4)すぐに急須から茶碗へ注ぎます。茶碗があたたまりましたらお茶はお碗に流します。 (急須->香杯->茶碗の順でもよいです。)
(5)再び急須に熱湯を注ぎます。
(6)急須で短時間蒸しピッチャーにお茶を注ぎます。 洗茶を1煎目とすると、この2煎目は急須で蒸らす時間は短時間(20秒ぐらい、場合によっては直ぐに注ぎます)です。
(7)ピッチャーから各人の香杯に注ぎます。
(8)各人は香杯から茶碗にお茶を移します。
香杯には高山烏龍茶の芳香が残ります。
香杯を振って空気を混ぜると香りが良く出ます。
(9)3煎目、あるいは4煎目以降は香杯は使いません。
急須で蒸らす時間は次第に長くします。
急須の出口に茶葉が詰まりましたら、先端が細いへらで押し込みます。
時には、このようなお茶の時間もよいと思います。
ひとりあたり茶葉を2グラムならば良質の茶葉ですと10煎以上だせます。
1gで200ccが目安です。何箭までかは急須の容量に依ります。
Q30. 習慣性はありますか?
アルコールのような習慣性はありません。
ただし、良質な高山烏龍茶を毎日味わっていると、それが良い記憶として残ります。
これが毎日続けて飲みたいという気持ちに変わってきます。
Q31. 高山烏龍茶を飲み続けて嗜好が変わりましたか?
お茶(日本茶、紅茶を含める)の味と香りには敏感になりました。
Q32. Q31に関連しますが、味覚や嗅覚は鋭敏になりましたか?
はい、そのように感じます。
Q33.高山烏龍茶と銘打ったものは台湾でよく見かけますが そんなに貴重なのですか?
2016年の国連統計では台湾の茶生産量は1万3千トンでした。
全ての種類のお茶を含みますので高山烏龍茶の生産量は数千トンと思われます。
ちなみにダージリン紅茶の年間生産量(全シーズン)は1万トン程度です。
この数字だけでも台湾産高山烏龍茶の貴重性は窺うことができます。
Q34. 同じ茶園の同じ時期のお茶ですが、淹れるたびに多少味が異なるのですが?
水質を別としても、以下の要素で味と香りは変わってきます。
-温度
-湿度
-お湯の温度
-お湯の中の酸素
-茶葉そのものの1枚1枚の差(同じ茶園でも栽培場所によって差はあるでしょう。)
-体調
-お茶を飲む前(あるいは飲みながらの)の食事。
飲み始めてから1ヶ月ぐらいは味に慣れる期間(お茶の微妙な感じを理解する期間)が必要なようです。
Q35. 高山烏龍茶は農薬は不使用でしょうか?
私が会った標高1300-1600mの南投県の茶園主は不使用と言いました。
標高1600mのの台東縣の茶園主は「農薬は使用せざるを得ないときもある。」 と言っていました。
こちらの方が正直なような気がしました。
その茶園主は残留農薬は出来たお茶を飲んで自分の味覚で判断するとも言っていました。
「茶園管理 12ヶ月」(木村政美貯農文協)によると揮発性の農薬も多々あります。
残留農薬検査ですべて未検出であっても実態は365日茶園で過ごしていないと判らないと思います。
ただし標高が高くなるほど、農薬の必要性は減少するのは事実のようです。
Q36. 高山烏龍茶の茶葉劣化要因は何ですか?
紫外線、酸素、湿気です。
最近の台湾での茶葉のパッケージは遮光性の複合材料を使い、脱酸素剤を入れるところが多いようです。
ある茶園主は「開封後8時間以内に賞味しないといけない。」 と言い切りました。
そんなにデリケートかと心配でしたので その茶園の茶葉を購入し日本で開封しました。
茶葉50グラムを、ぴったり入る日本茶の茶缶に入れて、やや長めの21日間で使いきってみました。
茶葉の残りが少なくなると、空気に触れる面積が増すためか、味が落ちたような感じはありましたが、
気になるほどではありませんでした。
茶葉の劣化は茶園主の言葉ほど神経質ではなかったです。
Q37. 高山烏龍茶には春茶、夏茶、秋茶、冬茶 とあるそうですが。
冬茶が一番珍重されます。次が春茶です。(逆のケースもあります。)
秋茶がそれに次ぎ 夏茶が最も下位のランクです。
価格は冬(あるいは春)茶と夏茶では2倍近く値段が異なります。
私が会った茶園主たちは夏茶、秋茶はついでに作るときもある という風に語っていました。
Q38. 吸水性のある陶器の急須は使えませんか?
Q35の台東縣の茶園主いわく
「高山烏龍茶であれば、茶木の品種が同一(茶木にはいろいろ種類があります。)で
、同じ季節のお茶しか淹れないのであれば 陶器製の急須、茶碗を使っても良い。」 でした。
私は 「同じ茶園の同じ季節の同じ種類のお茶専用に使うのならばよい。」 の方が確実だと思います。
Q39. Q16で杉林渓だけ雰囲気の違う地名ですが。
台湾の友人は杉林渓の意味は 「渓流が流れる杉林」 ではなく、 「杉が川の水のごとく大量に生えている」 の意味だと言っておりました。
杉林渓遊楽区をとりまく一帯の茶園のお茶が杉林渓ブランドとして紹介されているようです。
Q40. 烏龍茶の製造方法を教えてください。
(1)初製段階 (茶葉より、茶農が48時間程度で行います。)
採茶->日光萎凋->室内静置萎凋および撹拌->炒菁->揉捻->布球揉捻->乾燥
:ここまで毛茶(日本茶では荒茶が対応します)ができます。
(2)精製段階 (毛茶より、茶農あるいは茶商が行いそれぞれのKnow Howとなっています。茶葉がブレンドされるとしたらこの段階においてです。) 揀茶->説明->真空 包装
:これで販売されている姿になります。
Q41. お茶の摘み方は季節によって異なりますか?
友人の紹介の台北の茶商さん(茶葉を長年購入していたところとは異なります。)によると、 春茶は高度の低いほうから、冬茶は高いほうからだそうです。
Q42.お茶は手摘みと機械摘みがあるようですが?
Q41の茶商さんは、そこで扱う100グラム300台湾ドル以上のお茶は、手摘みとおっしゃっていました。
一般的には機械摘みの方が味があっさりしているそうです。
Q43.化学肥料は使っていますか?
茶園によっても異なると思いますが、 Q35の南投縣の茶園主によれば、肥料は使用せず、水も人手では与えず、山の霧のみとのことでした。
Q44. お茶の好みは長年飲んでいると変わるのでしょうか?
Q41、42の台北の茶商さんによれば、だんだん乾燥度の高いものに変わっていくそうです。
Q45. 長らく飲んでいた台北の茶商さんの烏龍茶はもう飲まないのですか?
2010年春から八卦茶園の高山烏龍茶を飲み始めましたら、もう戻れなくなりました。
Q46. プラスティック製のコップで飲んでも味はかわりませんか?
プラスティックとお茶は相性がよくありません。
プラステイックとお茶の成分は反応するのではないでしょうか。
Q47. 茶葉が少なくなると味が変わってくるようですが?
茶缶に入れておきますと、なぜか下の方には小さめの茶葉が集るようになります。
あわせて、包装を開封して時間がたちますと酸化が進みます。 これらが影響すると思います。
50グラムの茶葉でしたら2週間(長くても3週間)で使い切るのがお勧めします。
50グラム1500円としても、2週間(14日、1日使用量3.5グラム程度))でしたら1日107円ぐらいです。
Q48.台湾での高山烏龍茶の年間生産量はどのくらいですか?
Q33のとおり国連統計では台湾のお茶全体の茶生産量は2016年は1万3千トンです。
高山烏龍茶の年間生産量は数千トンと推察されます。
Q49.取り扱うお茶は、台湾以外の茶葉とブレンドされていないお茶と言い切れますか?
茶園を毎シーズン試飲訪問のうえ直接購入しるため確実に純粋な台湾産の高山烏龍茶です。
Q50.年によってお茶の味は変わりますか?
気候の影響を受けますので変わります。
Q51.どんな料理にも合うとのことですが
あくまでも、上質な高山烏龍茶の場合ですが、 中華料理は勿論和食にも確実に合います。
家ではパスタのあとのお茶としても飲んでいます。
和菓子とも大変相性がよいです。
洋菓子の焼き菓子とも合います。
クリームを使ったケーキと一緒ですと不思議なコラボレーションという感じです。
Q52.お茶を淹れたあとの茶葉は再利用可能ですか?
乾燥させて、ご飯のふりかけにしてみましたが、繊維質が多く、お勧めできません。
そのまま肥料にするか一旦乾燥させて草木染めの原料に使っています。
Q53.急須の茶葉を捨てるのは大変ですか?
実用量360cc程度の急須でしたら茶葉を捨てるのは簡単です。
急須を水で満たして、あとは裏返せば簡単に茶葉を取り出せます。
小さめの急須では茶葉が引っ掛かるため小型トングのような物が必要です。
Q54.ハイクラスのお茶というとどうしても堅苦しいイメージなのですが。
確かにお茶は文化との結びつきが強くいです。
これが堅苦しいイメージに結びついていると思います。
一方、台北北部、猫空(まおこん)の屋外茶坊では、実に、のびのびと、お茶を楽しんでいます。
自分自身で工夫して 自分独自のミニ猫空をつくるのはいかがでしょうか?
茶缶ひとつ自分で選ぶだけで、自分の世界を作れます。
Q55.高山烏龍茶の生産地は自然災害の影響が大きいのではないでしょうか?
そのとおりです。
地震、大雨がリスク要因です。
Q56.残留農薬基準について詳しく知りたいのですが。
各国の残留農薬基準は台灣區製茶工業同業公會のHPに掲載されています。
TOP PAGEフッターのリンク集からアクセスできます。
Q57.お茶を楽しむために最低限必要なものは?
室内のお茶でしたら、急須と茶碗です。
急須は日本茶用のもので十分です。
茶碗は容量実用量60cc程度のボーンチャイナが見つかればよいです。
白、薄手で丈夫、丸い包み込むような形状がポイントです。
このサイズは需要が少ないようで、数年前は大手スーパーの食器コーナーで数百円で入手できました。
現在はネットで探して、なんとか見つかる程度です。
代替に使えるには、煎茶碗です。
高価なものは必要ありませんから、ネットオークションなどで探してはいかがでしょうか。
オークションではキーワードを「煎茶碗」とするとジャンルが狭くなりすぎますので。「湯のみ」とするとよいです。
郊外のお茶でしたら、茶碗とお茶を入れた金属製魔法瓶があれば十分です。
(プラスチィックス製魔法瓶は避けた方がよいです。Q46で触れましたが、お茶とプラスティックスは相性が良くないようです。)
茶碗はハンカチに包めば、バックに入れて運んでも十分なようです。
説明 説明 説明
Q58.淹れたお茶を魔法瓶に入れて保存すると温度が下がって味が落ちるのではないですか?
最近の保温性が高い魔法瓶ではむしろ高温維持時間が問題となります。
高温状態が持続するとお茶のカテキンが重合反応を起こし高分子化するためです。
目安として1時間以内ならば味の変化は少ないです。
Q59.夏場は熱いお茶は不向きではないですか?
台湾の友人が強調しているのですが、高山烏龍茶は喉の渇きを抑える効果があるそうです。
夏場、自分自身で試してますが、その通りだと思います。
(個人差はあると思います。)
Q60.台湾烏龍茶を日本の文化に溶け込ませたい とおっしゃいますが、具体例は?
たとえば、日本茶用の小ぶり茶缶(烏龍茶50グラムがちょうど入るものがあります。)を使ってみるだけでも良いかと思います。)
説明
あるいは、家の外でお茶を飲むとき、気に入ったハンカチに茶碗を包んでいっても良いでしょう。
(ハンカチに包むのはとても便利です。まず割ることはありません。手拭、台拭にも使えます。
ただしお茶の色が移ってもよいものにしておく方がよいでしょう。)
説明 説明 説明
和食、和菓子との組み合わせも良いです。
説明
Q61.高山烏龍茶の希少性がいまひとつはっきりしないのですが。
台湾の等高線概略を衛星データをもとに書いてみました。(精度検証はしていません。)
Q35での茶園主の言葉(標高1500mぐらいまでが経済的に高山烏龍茶を栽培する限界である。)が正しいとすると、経済的な高山烏龍茶の栽培面積はとて も限られています。
この地形図から、純粋な台湾の高山烏龍茶の入手の難しさが感じ取れます。
説明
Q62.高山烏龍茶は温かいお茶をストレートで飲むだけで変化に乏しいのですが。
残念ながら、高山烏龍茶は飲み方のバリエーションは限られています。
紅茶と違い、砂糖、ミルク 場合によってはシナモンなどを加えて味わうには適していません。
Q63.もしひとりの消費者として高山烏龍茶を購入するとすれば何をポイントとしますか?
以下の5項目を満たすことは必須です。なお購入するのは、その年の冬茶ないし春茶です。
-価格    (50グラム1500円程度まで)
-確実性     純台湾産の高山烏龍茶の春茶(ないしは冬茶)の茶葉が届けられること。
-品質    味、香り、色、余韻に優れ、茶葉1グラムあたり200ccのお茶がつくれること。
-供給    必要な量が毎年入手可能、場合によっては1Kg単位の購入もできること。
-安全性   残留農薬は基準値の1/10以下。
-評価    販売者の評価。(その年のお茶の特徴)
-経路    生産者から手元に来るまでの流通経路。
-保管    流通過程における保管場所および状態。
Q64.烏龍茶の夏茶、秋茶は飲んだことはありますか?
あります。
渋みが強いです。
Q65.台湾、中国のお茶は烏龍茶以外にも色々あります。高山烏龍茶の位置づけを教えください。
台湾の烏龍茶は中国福建省で開発された烏龍茶が伝わったものであり
高山烏龍茶はそれが台湾独自の発展をしたものといえます。
Q66.本場台湾での高山烏龍茶の人気はどうですか?
これはあくまで私の台湾人の友人のケースなのですが、
高山烏龍茶の味がわかるようになったのは ある程度年をとってからとのことでした。
別の30代前半の友人は高山烏龍茶には興味がないとのことでした。
これだけでは判断材料としては不十分なのですが、
私は、台湾では、ある程度落ち着いた年齢層で一定の需要があると考えています。
Q67.八卦茶園の高山烏龍茶と他の高山烏龍茶との違いは何ですか?
たくさん(1日1リッター以上は大丈夫です)かつ長時間飲めることです。
一般的に高山烏龍茶は飲みやすいのですが八卦茶園のお茶は突出しています。
Q68.烏龍茶はコーヒー、紅茶と比べどのような時が飲むのに適しますか?
感覚的には次のとおりです。 コーヒーは、どちらかというとビジネスの場に向いています。
飲みながら頑張ろうという感じです。
紅茶は、コーヒーよりもエレガントさがあります。
仕事の合間に飲んだあとは スマートに事をすすめられるというイメージがあります。
これに対して烏龍茶(とくに高山烏龍茶)はくつろぎの時に適しています。
Q69.烏龍茶=痩せるのイメージがありますが。
私に関していえば高山烏龍茶を飲んでいる期間(10年以上)、自己のベスト体重維持には成功しています。
Q70.たくさん飲むと胃が荒れませんか?
良質な高山烏龍茶ならば大丈夫です。
私は1日1リットル以上飲んでいます。
Q71.高山烏龍茶のティーバックはありますか?
製茶工程で規格外となったものが、ティーバッグに加工されています。
ティーバック内の茶葉は細かく砕かれていたり(通常のティーバッグ)、
かなり小さめのもの(三角錐状のティーバックの場合)です。
正式の茶葉との大きな違いはお茶の色です。
ティーバッグは1煎目から濃い目の水色です。
カテキンの酸化重合が進んだ部分が多いのでしょう。
Q72.なぜ高山烏龍茶に絞りこんだのですか?
自分が毎日飲むお茶なので安心してお勧めできるからです。
Q73.自分自身による茶の生産は考えないのですか?
生産者の方々にお任せするべきだと思います。
Q74.台湾製の茶器は扱わないのですか?
日本の茶器と高山烏龍茶を組み合わせることにより、
日本文化に溶け込ませていきたいと考えます。
台湾の茶器は、台湾に旅行されたときのお土産探しの楽しみにされてはいかがでしょうか。
台北から焼き物の街の鶯歌までは台湾鉄道で行くことができます。
切符は台北駅の自動販売機で買えます。
台北からは5つ目、約30分、普通電車ならば運賃も日本円で100円以下です。
地下鉄と共通のICカードも使えます。
Q75.台湾の点心類は扱わないのですか?
日本では、台湾ではおいしかった点心も違った印象になるかもしれません。
気候風土が違います。
高山烏龍茶に合う、地元の和菓子屋さんのお菓子などを探すのも楽しみではないでしょうか?
Q76.個人でも台湾の茶商(あるいは茶農)から直接ネットで購入できるのではないでしょうか?
台北の茶商さんならば可能なところはいくつかあります。
高山烏龍茶の茶農さんからは難しいです。
Q77.お酒のかわりになりますか?
私自身は2004年にお酒を卒業しました。
良質な高山烏龍茶でしたら、軽い陶酔感を味わえますので、お酒のかわりとして生活の一部となっています。
朝、昼、晩と飲んでも支障がなく、お酒がある生活より楽しいくらいです。
体への負担もありません。
Q78.ネットショップのお客様が増えたときはどうしますか?
冬茶、春茶の新茶入荷時に50グラム単位でオーダーされるお客様が多いと思います。
ご注文が多いようでしたら、無理のない程度まで入荷量を増やします。
Q79.台湾で栽培される茶木にはどんな種類がありますか?
青心烏龍、青心大有、大葉烏龍、硬枝紅心、黄柑、鉄観音、四季春、台茶12号、台茶13号、台茶18号などがあります。
(前出 Q11.の台湾茶聖経 60から63ページを参照)
Q80.東方美人茶を今後扱わない理由は何ですが?
東方美人茶を大変気に入ってくださるお客様もいらっしゃるのですが、
八卦茶園の高山烏龍茶に特化するため、あきらめました。
Q81.TVの番組で暑いときのお茶は利尿効果のため好ましくないと言っていましたが。
お茶の種類と各人の体質によると思います。
台湾の友人は良質の高山烏龍茶ならば、少し飲むと喉の渇きがおさまる と言っていました。
Q82.台湾から烏龍茶輸入時に課税されますか?
されます・
まずCIF(*)価格に関税17%が適用されます。
CIF価格と関税の合計額に輸入消費税8%(2018年時点)が課税されます。
(*)Cost,Insurance,Freight合計
Q83.烏龍茶の発酵には麹菌などを使うのですか?
いいえ、使いません。茶葉自身に含まれる酵素により発酵します。
Q84.高山烏龍茶で気分の昂揚とかはありますか?
いいえ、ありません。 高山烏龍茶は気持ちを落ち着かせるヒーリング系のお茶です。
ヒーリングと言えばハーブティーですが、高山烏龍茶の方が奥が深いと思います。
Q85.茶農、茶商の関係がよく分からないのですが?
茶農は茶園でお茶を栽培します。
生産設備を持っていれば毛茶(荒茶)さらには精茶(完成品)まで生産します。
複数の茶農が1つの茶園に存在することもあります。
茶商はお茶の栽培はしません。
毛茶以降を取り扱います。
「茶商」という表現は現地ではしないかもしれませんが、松本 智 著「中国の茶」 川原書店 ISBN4-7611-0164-4 の表現に従いました。
Q86.毛茶と精茶についてもう少し詳しく教えてください。
Q40の初期段階でできるのが毛茶、精製段階でできるものが精茶(完成品)です。
「精茶」という表現もQ85で参照した「中国の茶」に従いました。
Q87.台湾では残留農薬基準についてどのように考えているのでしょうか?
厚生労働省 平成18年10月12日 食安輸発第1012003号による
 台湾烏龍茶のブロモプロピレートに対する残留農薬命令検査は深刻に受け止められたと思います。
(命令検査とは輸入者が全ロットを輸入者の費用にて、指定検査機関で検査を行い、問題がない事を証明することです。)
台灣區製茶工業同業公會のHPでは、上記の命令検査が2010年4月1日から解除になった際に(ただしモニタリング検査は実施する)、
ステートメントを載せています。
このステートメント内には輸入時の茶葉に対する厚生労働省のモニタリング検査項目へのリンクもあります。
どこまで各茶農に浸透しているかは確認する必要がありますが、
台湾の業界団体レベルでは日本の基準に対しての認識はあるといえます。
Q88.お茶はどこが原産地ですか?
茶経は 茶者。南方之嘉木也。 と始まります。
布目博士は中国(雲南省)、ミャンマー、ラオスの接しているあたりを候補としてあげておられます。
布目 潮特殊文字 著 「中国 名茶紀行」  新潮選書 ISBN4-10-600397-X
Q89.インド、スリランカの紅茶 あるいは 日本茶の茶木とQ79の青心烏龍はどのくらい異なるのでしょうか?
原種(Camellia sinensis)から雲南亜種と武夷変種に分れ、
前者はインド、スリランカの紅茶、後者が青心烏龍茶に茶木となったという説があります。
参照したのは以下の本の40,41ページです。
特殊文字
この説に従うと日本茶の茶木(現在の主流は「やぶきた」)武夷変種から品種改良となります。
Q90.卸売りは考えていますか?
卸売り価格(本サイトからの注文、直接手渡し価格に相当)と小売り価格を設定しました。
小売り価格は Yahoo店 の価格です。
Q91.現在飲んでいるのは高山烏龍茶だけですか?
スリランカのヌアラエリア産の紅茶を毎朝飲んでいます。
私は紅茶を午後飲むと、夜眠れなくなるため、紅茶は午前中だけです。
Q92.高山烏龍茶はカクテルに使えませんか?
使えないことはないとは思いますが、高山烏龍茶の繊細さとアルコールは合わないと予想します。
Q93.お茶会を開きたいのですが。
人数4人ぐらいでしたら、茶葉16グラム(ひとり2グラムで1回の茶葉交換)に
地元の和菓子を用意すれば、1時間半から2時間ぐらいの会が催せます。
道具は日本茶の急須、煎茶碗があればよいです。
Q94.烏龍茶はどうしてその名前がついたのですか?
諸説あるようです。
伝説に近いもののひとつには、緑茶の製造中に黒い蛇が現れたので逃げて戻ってみると半発酵茶となっていた。
出来たお茶の形状から、黒を示す烏に、蛇に代えた龍を加えたというものがあります。
(布目 潮特殊文字 著 「中国 名茶紀行」 174ページより)
人名に由来するという説もあります。
清代半ば過ぎに 蘇龍(蘇が姓、龍が名)が茶木の改良に功績をあげました。 蘇龍の没後、その雅号「烏龍」から、改良した茶木は烏龍茶と名づけられたそうです。
(谷本陽蔵 著「中国茶の魅力」 柴田書店 ISBN4-388-35185-7 138,139ページにより)
Q95.烏龍茶の乾燥度という言葉を聞きましたが?
製茶精茶工程の後半から乾燥度を目標値ににコントロールしています。
仕上がったお茶の残留水分は茶葉重量の5%程度です。
Q96.茶葉の製品包装に脱酸素剤は必要ですか?
茶葉の劣化要因のひとつが空気中の酸素による酸化をいわれていますので必要です。
Q97.今後輸入時の残留農薬検査が厳しくなる可能性はありますか?
「台湾烏龍茶」 の名称で輸入されたものが、検疫所のモニタリング検査で
残留農薬が基準値を超えた場合は当然厳しくなります。
Q98.台湾の茶農から「猫空茶行」で販売されるまでの茶葉の状態を教えてください。
毎シーズン茶園を試飲訪問して購入ロットを決定します。
諸手続き後、脱酸素剤を入れた真空包装にて茶園から発送されます。
この状態で通関します。
通関後は、日本国内の届出済み施設で検品と再包装を行います。
再包装の目的は、以下のとおりです。
-茶園の大容量包装から50g包装への変換小分け
-粉および中小玉の除去
-品質確認用サンプル取り分け
Q99.届けられた茶葉を開封したあとはどのようにすればよいですか?
同封の脱酸素剤は開封後しばらくして効力を失うため処分します。
50gの茶葉でしたら、茶缶に移し、2週間程度で使い切ることをお勧めします。
Q100.八卦茶園のお茶販売をなぜ50g単位としたのですか?
使いきる期間(1日4グラム強で2週間)を考慮いたしました。
Q101.届けられたジッパー付きパックのまま使ってもよいですか?
よいです。ただし脱酸素剤は開封と同時に無効となります。
また、茶葉の取り出しは茶缶に入れたほうが楽です。
雰囲気づくりのためにも、ジッパー付きパックはあくまで輸送のための手段とお考えになり、
茶缶を使うことをお勧めします。
Q102.脱酸素剤とは何ですか?
鉄がさびるときに酸素と結合することを利用して(鉄以外の材料を使うものもあります)、
容器内を脱酸素状態(メーカーのホームページでは酸素濃度0.1%以下を実現)とするものです。
酸素吸収量は20ccから3000cc程度まで、用途により様々な種類があります。
すでに、茶葉はもとより、多くの食品で使われています。
Q103.台湾の茶荘あるいは茶館に行ったことはありますか?
Q6の「中国茶と茶館の旅」で紹介されている台湾の茶館の幾つかのに行きました。
台湾の人に連れて行ってもらった茶館はこれとは別の4箇所です。
Q104.蓋碗と急須以外にお茶を入れる道具はありますか?
あります。 私が実際に使ったものは以下の2つです。
(1) 縦長の円筒状陶器(うわぐすりはかかっています)で内部上側に取り外し可能な茶漉しがついているもの。
(2) ガラス製で内部上側に取り外し可能な茶漉しがついているもの。
私の感覚では、(1)は高山烏龍茶の良さを引出せないと感じました。
茶漉しで茶葉を狭いところに押し込めているのが良くないような気がします。
(2)は茶葉がある程度広がることができるものは、使えると思います。
日本国内では見かけません。
台湾へご旅行の機会がありましたら、チェックされてはいかがでしょう。
Q105.蓋碗と急須で入れるお茶に違いはありますか?
蓋碗は少量の茶葉(1から2g)で手軽に3,4煎飲むのにはよいかと思います。
あまり時間がないときは重宝します。
ただし、お茶の色は底に茶葉が沈んでいるため、よくわかりません。
また、微妙な香りにも欠けると思います。
蓋碗で煎れたお茶を茶碗に注ぐという手段もありますが、蓋碗の側部は結構熱くなりますので、やりにくいです。
急須はお茶本来の持ち味を良くだせると感じています。
茶碗にお茶を注ぐので、お茶の色もよく分かります。
Q106.ガラス製の茶碗はいかがですか?
残念ながらガラス製ではお茶の持ち味を100%引出すのは難しい気がします。
ガラス製では、磁器、陶器とくらべて より多くの熱が側面から逃げていきます。
放熱をさけるため、厚めのガラスでは口当たりがよくありません。
Q107.残留農薬検査でポジティブリストを言う言葉を聞いたのですが。
残留農薬基準値を定めていない農薬については0.01p.p.m.未満を基準価とするというものです。
日本では、平成18年5月29日に施行されました。
すなわち、全農薬(約900種類以上あります)について残留農薬基準は0.01p.p.m.未満(*)として、
特定の農薬については0.01p.p.m以上の基準値を設けるというものです。
施行前は、残留農薬基準値を定めていない農薬については、残留農薬がどの程度であっても法的規制はありませんでした。
(*)0.01p.p.m未満とは人の健康を損なうおそれのない量として厚生労働大臣が告示する値
Q108.お茶の製造技術の優劣で、同じ茶葉でも味が異なると思いますが。
そのとおりです。
茶摘から毛茶までの間は茶葉の状態により、各プロセスをコントロールする必要があります。
毛茶から完成品までの過程でも、ブレンド(行う場合)と特殊文字に 技術が要求されます。
Q109.中国茶における烏龍茶の位置付けは?
以下の168ページの記述によれば
「中国 名茶紀行」 布目潮特殊文字  発行 1991,04 新潮選書 ISBN4-10-600397-Xj
「福建省の地方茶で、中国を代表する茶ではない」 そうです。
なお福建省は台湾の対岸です。
Q110.Q109で述べた「福建省の地方茶」の烏龍茶と高山烏龍茶との違いは?
私は福建省のもともとの烏龍茶と高山烏龍茶の違いは以下の点と考えます。
(1)茶園の高度が高い。
(2)茶葉を丸める工程(布球揉捻)が加わっている。
(3)一心二葉で摘む。(Q109の本によれば、福建省では茶葉が完全に開き3葉、4葉となった開面採を行っている。)
下の写真は、南投縣の高山烏龍茶(2010年春茶)の茶葉(お茶を淹れたあと)です。
(日本で出版された中国茶の本では、烏龍茶は一心二葉では摘まないとなっています。)
説明
Q111.高山烏龍茶の主品種が青心烏龍とききました。それ以外の品種からはどんなお茶がつくられますか?
台湾の茶木では以下のとおりです。
1.緑茶 : 青心大有、青心柑仔、台茶10,11,14,16,17号
2.包種烏龍茶 : 青心烏龍、青心大有、大葉烏龍、四季春、武夷および台茶5,12,13号
3.鉄観音茶 : 鉄観音、硬枝紅心
4.椪風烏龍茶 : 青心大有、台茶15,17号
5.紅茶 : 大葉アッサム種、台茶、7,8,18号、黄柑種
  参考文献 台湾的茶葉 林木蓮 等 編著
Q112.高山烏龍茶を飲んでいると、歯に色がつきませんか?
つきます。
高山烏龍茶の色自体は薄いですが、その成分のカテキンが酸化重合すると歯に着色が生じます。
3か月ごとに歯医者さんでクリーニングを行えばよいとの意見もありますが個人差があると思います。
Q113.烏龍茶には何回かブームがあったそうですが?
2000年ごろまでに日本で出版された本によると、3回ブームがあったそうです。
2回目のブームはTVでのピンクレディの発言「烏龍茶を飲んで痩せました」
がきっかけだったそうです。
Q114.烏龍茶はかなり広い範囲のお茶を意味しているようですが
半発酵茶はすべて烏龍茶と解釈されることが多いためだと思われます。
Q115. 台湾の烏龍茶について、いまひとつはっきり判らないのですが。
原因は2つあると思います。
(1)東方美人茶が台湾烏龍茶を意味するという見方がある。
    (2)上記に加えて包種茶という種類のお茶(烏龍茶に属する)がある。
Q116.部分発酵茶という言葉を聞いたのですが。
Q2,Q11で参照した台湾の本(2009年、2010年発行)では、「半発酵」ではなく「部分発酵」という表現を使っています。
少し前の本(2001発行)では(Q13でご紹介した「台湾茶」)「半発酵」という表現でした。
台湾では、お茶発酵の研究の結果、「部分発酵」という表現に変わったと思います。
Q117.高山烏龍茶に四季春茶、青心烏龍茶等があるようですが。
この場合は茶木の種類を言っています。
四季春茶、青心烏龍茶の茶木は、それぞれ 四季春、青心烏龍です。
Q118.高山烏龍茶の産地として紹介されている南投縣はどのあたりですか?
台湾のほぼ真ん中に位置します。
Q119.単に「高山茶」と表記されているお茶もあるようですが
「高山烏龍茶」と同じです。
Q120.日本での烏龍茶普及に尽力された方の書かれた本はありますか?
松井陽吉著 「烏龍茶の魅力」 ISBN4-8334-9043-9 があります。
Q121.烏龍茶を淹れるお湯はよく沸騰させる必要はありますか?
食品安全の見地からも沸騰は必要です。
    お湯が沸騰したらすぐに使うのがよいかと思いますが
  確証は得ていません。
Q122.台湾烏龍茶の冬茶の収穫は11月なのですか?
11月の収穫は冬茶になります。立秋から秋分までの収穫が秋茶です。 (台湾茶聖経 より)
Q123.なぜ茶葉の包装はに真空包装(あるいは脱気包装)のうえ脱酸素剤を加えるのですか?
お茶の真空包装は実際は脱気包装です。若干酸素が残るのえ脱酸素剤を入れることは妥当です。
  加えてアルミラミネートのがガスバリア袋といえども 微小欠陥はありはずでありそのためにも必要です。
Q124.真空包装(正確には脱気包装)のうえ脱酸素剤を加えるとどのくらい品質は保たれますか?
生産者によれば2年です。
私はそれ以上の保存も可能と感じています。 ただし念のため定期的品質チェックを行い、必要に応じて包装材と脱酸素剤を交換すべきと思います。
Q125. 特殊文字(再 乾燥)工程は 経ないのですか?
以前特殊文字は重要な工程でした。 これは真空包装(正確には脱気包装)+脱酸素剤の包装技術が確立していなかったためです。
近年は、採茶後48時間以内でプロセスして包装しますので、 特殊文字は 行なうとしても最小限です。
Q126.八卦茶園の烏龍茶のおいしさのポイントは?
茶園の土壌、環境、1芯2葉の採茶、収穫後48時間で製茶プロセス、
完成後は真空(正確には脱気)包装+脱酸素剤の包装で徹底して酸化による劣化を防ぐことだと考えます。
Q127. 高山烏龍茶を1芯2葉で摘むことのメリットは?
芯と葉で、香り、旨み、回甘(フェイカン 喉越しの一種と考えてください)のバランスのとれたお茶をつくれます。
Q128.高山烏龍茶製茶過程で発生するお茶の破片でお茶は作れますか?
ティーバッグ用には使えます。 ただし1芯2葉の状態ではないため、香り、旨み、回甘のバランスは期待できません。
Q129.真空包装(正確には脱気包装)から出した直後のお茶が一番よいですか?
私の感じでは、真空包装から取り出した茶葉は適度に空気になじませてから使ったほうか良いです。
Q130.急須はまず暖めたほうがよいですか?
冬場は、まずお湯であたためたほうがよいです。 香りの立ち方が違います。
Q131.子供でも飲めますか?
薄めに淹れればお子さんでも飲めます。
Q132.2煎淹れた後、しばらく時間をおきました。急須は冷めてしまいましたが、また沸騰したお湯を注げばいいですか?
急須と茶葉の温度をさげると、そのあと沸騰したお湯を入れても、香りの良いお茶にはならないようです。
お茶をいれはじめたら、出きるまで使い、室温が低い時期は さしおき(お湯をいれたまま数時間おいておく)が可能と考えます。
Q133.八卦茶園は元からの名前ではないそうですが
元の名は軟鞍茶園です。軟らかい地形の部分が鞍の形に似ていることから名づけられました。
Q134.八卦茶園2011年春茶の特徴は?
茶葉が柔らかいです。
そのためお茶の出方が早いです。少々淹れ方に注意を要します。
Q135.毎年八卦茶園の春茶は冬茶に比べて柔らかいのですか?
年によります。2010年の春茶はしっかりした茶葉です。
Q136.人によって利尿効果が激しいとありましたが、その後いかがですか?
私の場合、八卦茶園のお茶(春茶、冬茶の区別なく)を最初に飲んだ時から利尿効果が顕著でした。
これは半年程度続きました。その後、次第に収まりつつあります。
Q137.高山烏龍茶輸入の際必要な食料品等輸入事務所等届の出とは何ですか?
神奈川県食の安全・安心の確保推進条例第16条で定められたものです。
県内で食品等の輸入を行う事業者は知事への届出の義務があります。
この届出制度は2011年6月時点で神奈川県と茨城県で施行されています。
Q138.高山烏龍茶はアレルギー物質の表示制度の対象品目ですか?
高山烏龍茶を含むお茶全般は対象品目とはなっておりません。
Q139.高山烏龍茶の包装はどのような法律に従う必要がありますか?
高山烏龍茶に限らず、お茶一般では以下のとおりです。
(2012年11月時点)
-食品衛生法
-JAS法
-計量法
-リサイクル法
-PL法
-景品表示法
Q140.高山烏龍茶の場合、計量法で認められる誤差は?
高山烏龍茶に限らず、お茶一般では以下のとおりです。
-5gから50g以下       +/-4%
-50gを超え100g以下    +/-2g
-100gを超え500g以下   +/-2%
-500gを超え1Kg以下    +/-10g
Q141.50gの商品の場合、中身が48g(-4%)でも計量法上は適法ですか?
そのとおりです。
ただし本SHOPで小分け包装する場合は50g(特定計量器による)丁度としています。
Q142.小分け作業の計量のための秤は特殊なものになりますか?
特定計量器を使う必要があります。またこの計量器は2年に1度、法で定められた機関にて 校正を行わなければなりません。
Q143.台湾の重量の較差は日本と同じですか?
違います。+/-5%です。
マイナス較差ぎりぎりのものも見受けます。
Q144.夏場は水出しの烏龍茶を飲みたいのですが、Q21のとおり無理ですか?
Q21では、2010年と2010-2011年の冬茶での結果を書きました。
2011年の春茶だと水出しができます。
熱湯で淹れたときの芳香こそ立ち上ってはきませんが、冷蔵庫で一晩置くとフルーティな水出し烏龍茶ができます。
これは2011年の春茶は葉が柔らかく、味がでやすいためでしょう。
Q145.品質のよい高山烏龍茶の日本国内小売り価格の目安は?
大雑把ですが、100g当たり3000円(1gあたり30円)程度が目安となります。
Q146.高山烏龍茶の他にも烏龍茶はあるのですか?
高山烏龍茶は烏龍茶としては後発です。
台湾でしたら木柵鉄観音、文山包種茶、凍頂烏龍茶、白毫烏龍茶などが高山烏龍茶の先輩です。
Q147.高山烏龍茶の製法の説明を拝見しますと日本茶の製法と共通部分があるようですが?
発酵停止の加熱とその後の揉捻が共通です。ただしそれぞれのやり方は異なります。
Q148.機械摘みと手済みでは何が違いますか?
手摘みの方が、丁寧な採茶となります。(1芯2葉の採茶など)
また、機械摘みですと、茶葉以外が混入する可能性があります。
Q149.脱気包装のアルミラミネート袋を冷蔵庫に保管するのはどうでしょうか?
お茶葉の保管は低温のほうが好ましいです。
ただし冷蔵庫に入れるとアルミラミネート袋は低温では硬くなるため、脱気包装をした袋は
お茶の硬い部分と接している部分でピンホール発生の可能性があります。
Q150.2012年の八卦茶園春茶はいかがでしたか?
「普通においしい春茶です。」と説明しています。
2011年の春茶の葉は柔らかいのが特徴でしたが、2012年は普通の硬さに戻りました。
Q151.2012年11月採茶の八卦茶園冬茶はいかがでしたか?
このシーズンの収穫量は例年の3割です。
降水量不足が原因でした。
「厳しい気候を耐えたお茶はおいしいです。」と説明しています。
Q152.お茶に塩を加える飲み方があると聞きましたが?
八卦茶園のお茶で試しました。
ごく微量ですと違和感はありません。
ただし、禁断の味という感じです。
醤油、魚醤でも同様でした。
Q153.50g以外の小分け包装は行わないのですか?
50gは小分け包装として最適と考えています。
たとえば600g(1斤)包装ですと時間がたつにつれ下の方に粉状のお茶が溜まってきます。
これは重みの影響と考えています。
また10g程度ですと保存のための必要量を下回っていると感じます。
Q154.お茶と音楽の相性はいかがですか?
お茶は静的、音楽は動的なものです。
両者の相乗効果を発揮させるためには色々工夫が必要と考えます。
Q155.ティーバッグのお茶は作っていますか?
小分け時に残る粉状のお茶でティーバッグを作りプロモーション用としています。
なお個々のティーバッグは防湿、酸化防止のためガスバリア―タイプ袋で脱酸素剤+脱気包装を行っています。
保存は遮光環境です。
Q156.過去のお茶会歴は?
横浜中華街のブックカフェでお茶会を4年にわたり行いました。
その他、単発のお茶会を横浜、鎌倉で開催しました。
Q157.2013年の八卦茶園の春茶はいかがですか?
2012年春茶に比べロット毎の個性が強い印象を受けます。
1天から5天のうち、春茶らしく元気な5天を仕入れました。
2年程度の脱酸素状態の保存でまろやかな味になると予想しています。
Q158.水は水道の水でよいですか?

市販のph7付近の軟水で淹れるお茶の味が基本となります。
これに対して各家庭の水道水で淹れたお茶の味を比較します。
差異が大きくなければその家の水道水で大丈夫です。
Q159.お茶がおいしくないのですが原因は水道水ですか?

薬缶が原因の場合があるため以下の方法で確かめます。
普通のステンレス製の薬缶でお湯を沸かしてお茶を淹れてみます。
薬缶は内部に汚れ、錆等が無いものを使います。
煮たてた匂いがついている薬缶も避けます。
市販のph7付近の軟水と水道水でお茶を淹れ
香りと味の比較をします。
茶器に原因がある場合以外はこれで判明します。
Q160.水道水が原因の場合はどうすればよいですか?
完全ではありませんが薬缶に竹炭に入れてお湯を沸かすと水質改善が期待できます。
Q161.保存状態が良くないとお茶はどうなりますか?
香りが無くなり味が変化します。
試しに2011年春茶を通気性のある茶壺に入れ、約2年間部屋で保存してから飲んでみました。
香りは全く無くなり味はプーアル茶風でした。
後発酵が起きたのかもしれませんがどんな菌が付着したのか不安です。お勧めはできません。
やはり脱酸素包装+脱酸素剤で保存、開封後は2週間位を目安に飲み切ると良いと思います
Q162.淹れたお茶を保温性の良い水筒で保存すると変色してします。なぜでしょう か?
魔法瓶メーカーのHPに説明は以下のとおりです。
「お茶を高温状態にしておくとカテキンの酸化が熱により促進され変色します。」
(THERMOS HP お客様サポート よくある質問より)
上記HPでは触れていませんが変色と同時に味の変化も起きています。
Q163.茶器によってお茶の味が変わりますか?
変わります。
たとえば大きさの異なる茶碗では味が違います。
茶碗の厚みにより舌のどの位置にお茶が当たるかが変わるからです。
(舌の味蕾分布との関係となります。お茶会のお客様にお教えいただきました)
各自で顔の造作は異なるため人によって最適な厚みは違ってきます。
Q164.八卦茶園のお茶のブレンドは行わないのですか?
行いません。
味と香りの組み合わせが過多になるためです。
Q165.2013年11月採茶の八卦茶園の冬茶はどうですか?
このシーズンの冬茶は製茶直後から柔らかい味となっています。
製茶後、寝かせる期間をおかずに飲んで大丈夫なお茶です。
もちろん脱気包装+脱酸素剤で寝かせるとどう変化するか楽しみです。
Q166.ご自身で特殊文字(は 行わないのですか?
八卦茶園では残留水分がお茶にとって最適となるように製茶しています。
また製茶直後から脱酸素、遮光、防湿が保たれますので、特殊文字は 不要です。
Q167.このHPとYahoo!ショッピング店とでお茶の値段に差がある のはなぜですか?
このHPでのお茶の値段は卸価格ないしは卸価格プラス手数料です。
Yahoo!ショッピング店の価格は小売価格です。
Q168.水筒に熱い高山烏龍茶を入れるとどのくらいで変色しますか?
ステンレス製魔法瓶(容量350ml)に淹れたてのお茶を淹れた場合、1時間弱で変色が判別できるようになります。
淹れてから3時間程度まで変色は進みます。
変色に伴い、味には好ましくない変化が起こります。
Q169.半発酵茶と全発酵茶は厳密には発酵食品に含まれないと考えてよろ しいですか?
発酵に携わる微生物の存在が無い場合は「発酵」と認めない見方が主流です。
(お茶の「発酵」はお茶の葉に含まれる酵素によるものです。Q83)
しかしながら、「発酵現象」は微生物の発見前から存在していました。
私は半発酵茶と全発酵茶は発酵食品に含んでよいのではと思っています。
微生物の関与する発酵と区別する場合は
「自己酵素発酵」などと呼べば良いと思います。
Q170.半発酵茶と全発酵茶はお茶の酵素による酸化現象ではないのですか?
お茶の香りは茶葉内の酵素による加水分解反応で生じるという論文(*)が発表されています。
(*)第194回京都化学者クラブ例会(平成18年8月5日)講演海洋化学研究 Vol.20-2 坂井 完三
Q171.八卦茶には抗酸化作用があるように見受けますが?
これはお茶会であるお客様のコメントです。
その方は3gの八卦茶を250cc程度の急須で4煎淹れ、全部を混ぜ合わせて冷蔵庫で冷やされているそうです。 その際、冷蔵庫に垂れたお茶の周囲が綺麗になっているためそのように思われたそうです。
確かに、淹れたての八卦茶はカテキンの酸化重合前ですので還元作用が強いかもしれません。
他の半発酵茶(あるいは緑茶)で同様かどうかは試しておりません。
Q172.後発酵茶の方が他のお茶発酵させないお茶(緑茶)や半発酵茶に比 べ健康上のメリットがありませんか?
後発酵茶はお茶を培養基として微生物を繁殖させたものと見ることもできます。
何十億と繁殖した微生物(たとえば乳酸菌)が人体にとって良いものであればそれなりの結果は得られるでしょう。
しかしながら私は後発酵茶は茶の本質とは異なったジャンルのものと理解しております。
Q173.お茶を飲む量の一日の限度は?
八卦茶園の高山烏龍茶でしたら乾燥重量で1日15g程度となります。
乾燥重量で20g飲むと摂取過剰感があります。
他のお茶(たとえばスリランカの紅茶)ですと7,8gが限界です。
Q174.なぜお茶の種類によって飲むことのできる限度が異なるのでしょうか?
お茶によりカテキンの状態(酸化重合しているかどうかなど)が異なるからと考えています。
さらにカフェインの効果を緩和するとされるテアニン(お茶の旨味成分)の量がが関与すると思います。
Q175.頂き物の高山烏龍茶を開封してしばらく置いてあります。まだ飲め ますか?
Q161で触れましたが高山烏龍茶は脱酸素、防湿、遮光が完全でないと劣化します。
特に脱酸素と防湿が不備ですと表面に茶葉を好む菌が付着する可能性があります。
そのお茶本来の味と香りから変化が始まっている可能性が高いです。
Q176.お茶会で使う八卦茶園の茶葉は販売しているものと同じですか?
同じです。
お茶会前の適当な時期に販売用50g袋をランダムに選び開封し6gに再包装した物を使っています。
この6g再包装品も脱気包装を行い脱酸素剤を使用しています。
長期保存目的ではないため包装材はアルミラミネート袋の代りに酸素不透過の透明袋です。
そのため茶葉は遮光目的でアルミホイルで包んでいます。
Q177.お茶請けは必要ですか?
お茶の性質に依存します。
お茶請けと一緒に頂く場合が適しているお茶もあります。
八卦茶はお茶請けが無くても大丈夫です。
Q178.お茶(非ブレンド茶)の味が毎年違う理由は何ですか?
同じ茶園の同じ畑の同じ季節の製茶直後では
その年の成育環境(気候、施肥料)、製茶状況(日照、温度、湿度、茶師)、茶木経過年数で
お茶の味そして香りが毎年異なります。
3年4年と保存した場合、毎年の違いが大きくなるかどうかは経過観察中です。
Q179.お茶を上手に保存するとまろやかな味になると聞きました。理由は わかりますか?
大妻女子大学名誉教授大森先生のご研究では日本茶の新茶を茶壺に保存すると
刺激的な成分が減少するとの結論でした。
(「秋熟成茶の祭典2014」配布資料 巻頭によせて 「茶壺と熟成茶」より)
もちろん保存するお茶の品質、使用する茶壺、お茶の詰め方、保存温度、湿度、期間など
条件はあると思います。
私は八卦茶を脱気保存(脱気包装+脱酸素剤)すると同様なことが生じていると感じています。
Q180.どのくらい八卦茶を脱気保存するとまろやかさを感じるように なりますか?
その年のお茶の状態によりますが、脱気保存開始1年ぐらいで
徐々にお茶がまろやかになります。
5,6年経過するとはっきりとわかるようになります。
(ただし、比較対象は記憶にある新茶時の味あるいはその年の新茶です。)
味はまろやかになりますが香りの変化は少ないようです。
カテキンの酸化重合は行われないため水色は変わりません。
Q181.高山烏龍茶の品質を外観から判断できますか?
球状(あるいは半球状)に製茶された状態の外観ではできません。
写真で品質を判断することはまず不可能です。
Q182.季節の変わり目でお茶の香り、味は変わりますか?
お茶が繊細であるほど、季節の変わり目で香り、味の変化を感じやすいと思います。
季節が変わる際の体調、食生活の変化、水質変動などが原因と考えます。
Q183.食生活でお茶の味は変わるのでしょうか?
高山烏龍茶ではないのですが、私自身の経験では変わります。
以前、1回20日前後の台湾出張を年3,4回行っていました。
出張から帰った直後、スリランカ紅茶(ヌアラエリア)の味がかなり違って感じられました。
これは3,4日で、出張前の味に戻りました。
日本での食生活に戻ったためと思われます。
一方、当時飲んでいた烏龍茶では味の変化は感じませんでた。
Q184.還元水素水生成器によるアルカリ度調整でお茶の味は変わるので しょうか?
私の経験では、高山烏龍茶の香りと味が変わる場合があります。
この冬、pH7(中性)で香りと味が失われたことがありました。
還元水素水生成器を用いてpH9の水を使いお茶を淹れると香りと味が戻りました。
数日後pH7に戻すと香りと味に問題はありませんでした。
原因が原水(水道水)の一時的な水質変化かどうかは未だ解明していません。
引き続き観察しています。
同時期、スリランカ紅茶(ヌアラエリア)では特に問題はありませんでした。
Q185.茶器に付着の茶渋はお茶の味に影響しますか?
吸水性の無い茶器を使用する場合についてお答えします。
写真は洗うのが難しい部分をそのままにして茶渋をつけていった急須です。
全体的に味が重たくなりました。
茶渋l
あまり神経質になることは無いと思いますが
高山烏龍茶の持つ爽やかさを重視するのであれば
茶器は手が届かない部分も含めて掃除が必要と考えます。
Q186. 脱気包装+脱酸素剤で長期保存したお茶の品質は?
脱気包装+脱酸素剤で5年間保存したお茶(八卦茶冬茶)を試飲しました。
製茶直後の刺激的な感じは全く無くなり、マイルドなお茶になっていました。
サンプルを茶園訪問時に持参しましたが茶園の皆様も同様に感じていたようです。
Q187.脱酸素剤の効力はどのくらい保たれますか?
脱気包装+脱酸素剤で5年間保存したお茶(八卦茶冬茶)の袋から
脱酸素剤を取り出し、酸素検知マーカーとともに再び脱気シールしました。
しばらくして酸素検知剤がピンク(無酸素状態)を示しました。
一概には言えませんがこのケースでは脱酸素剤は効力を保っていました。
     脱酸素剤
Q188.粉になったお茶は美味しいですか?
18Kgの茶園出荷の袋からお茶を小分けしていると、底の方に粉になったお茶が残ります。
この粉状のお茶はティーバッグにします。
1煎目のお茶の出方は早いです。香りはともかく味はまあまあです。2煎、3煎はお勧めではありません。
残留水分が少ないためか脱気シールしても葉茶より質の変化は早いように感じます。
Q189.濃くなったお茶はお湯で割るとよいですか?
八卦茶の場合では
お湯割りですとうまくお茶とお湯が溶け合っていないように感じます。
1箭目がうっかり濃くなった場合は別容器に取り2箭目で割ると良いです。
Q190.高山烏龍茶とプーアル茶などの後発酵茶の香りの違いはどうして生 じるのですか?
大雑把には以下の通りとなります。
高山烏龍茶の香りはお茶の成分そのものです。
これに対して後発酵茶の香りはお茶を原料として菌が生成したものです 。
Q191.包種茶と高山烏龍茶の違いは何ですか?
包種茶の定義が過去と変わっているので説明が煩雑になりますが以下の通りとなります。
明治から昭和にかけての文献では包種茶は低品位の烏龍茶に着香したものでした。
当時は高山烏龍茶という定義がなかったので、同時代の比較ではないのですが
包種茶は高山烏龍茶のように標高1000m以上で採取され、自然の香りを持つお茶ではありませんでした。
その後、着香茶は別途、花茶と呼ばれるようになり、包種茶は台北の文山地区なと特定の場所で作られる
條形の烏龍茶(ただし香りは優れているもの)を指すようになったとみられます。
Q192.台湾烏龍茶における高山烏龍茶の位置づけは?
1930年代の文献によると台湾のお茶は台湾烏龍茶と包種茶がメインでした。
このとき台湾烏龍茶は主に平野部で生産されていました。
したがって高山烏龍茶というジャンルはこの時点では確立していませんでした。
やがて茶畑は高地に移り高山烏龍茶が主役となったようです。
Q193.人によって好みのお茶の濃さは異なりますか?
異なります。
日頃の食生活および、お茶を一日どれくらい飲むかによるとみられます。
薄い味付けを好まれる方は、薄いお茶
濃い味付けを好まれる方は、濃いお茶
それから一日に多くの量のお茶を飲む方は薄目のお茶を好まれるようです。
Q194.数か月空気に触れて変化したお茶を元に戻すことはできますか?
できません。
焙煎により異なった風味とすることはできますが
脱酸素保存の状態には戻すことは出来ません。
Q195.高山烏龍茶は最も製造に手間のかかるお茶と聞きましたが?
後発酵茶を除くとその通りと言えます。
標高1000m以上の茶園で手摘みによる採茶
半日以上を要する萎凋、半球状に仕上げるための団揉と乾燥の繰り返し
これらの工程を徹底して行う事により製茶時間は公称48時間となります。
Q196.ここ数年で八卦茶園に何か変化はありましたか?
茶工場の日光萎凋施設が増強されました。
それに伴い、電気炉(一部はガス炉)と揉捻機の位置が変わりました。
Q197.高山烏龍茶の製茶外観で春茶と冬茶の区別はつきますか?
製茶外観では区別はつきません。
Q198.(高山烏龍茶を)半球状に製茶した粒の大きさでお茶の味は変わりますか?
半球状(球状と表現されることもあります)に製茶したサイズが小さいことは
元の茶葉が小さいことを意味します。
すなわち成長しきっていない新芽ですので味は濃いめになると感じています。
Q199.(高山烏龍茶を)半球状に製茶した粒の中に黄緑色ものがあります。何ですか?
老葉(成長しきった茶葉)で製茶したものと理解しています。
黄緑色の粒のみ集めて試飲したところ苦味が強かったです。
Q200.夏に冷たいお茶をおいしく飲みたいのですが?
私は日常は実容量400cc程度のティーポットで八卦茶を淹れています。
2箭目を浸け置きしたあと、ガラス器に移し冷蔵庫で一晩寝かすと
手軽においしい冷茶ができます。
冷えたお茶ですと保温性の良い魔法瓶に入れても変質はしません。
夏の外出のお供に重宝しています。
Q201.猫空茶行販売のお茶包装での使用説明は5gで淹れるケースですが淹れ方ではなぜ6gで説明しているのですか?
もともとお茶は6g単位で扱われることが多いからです。
一方、販売単位は50gで6gでは割り切れないため5gで説明しています。
(6gの場合は360cc、5gの場合は300cc お湯をお茶の量に比例)

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